研究課題
基盤研究(C)
スマートフォンカメラと微小ボールレンズを用いて、安価・簡易に精子を観察するデバイスを開発した。一般的な研究室の顕微鏡と相関を持つほど正確に、精子濃度や運動率を評価することが可能となった。オンラインにてスマートフォンカメラと培養師をリンクすることにより、オンライン上で精液検査を可能とするシステムを構築した。機械で自動判定困難である精子の動画も評価をすることができるようになった。オンライン上での培養師の評価と、実際の精液検査の結果は有意に相関があることを証明した。妊娠と不妊症治療をオンライン上で学習することができるeラーニングシステム(こうのとりラーニング)を作成した。
当研究の当初の目的は、「男性不妊症患者のスクリーニング方法を開発して、病院へのアクセスをより改善させる」ことであった。研究を始めた時期と現在を比較して、スマートフォンを用いた精液検査は一般的に普及し、男性がより簡易・安価に精液検査を受けることができる土壌を開発できたと考えている。男性不妊症を学習するeラーニングも一定の効果があることが確認できた。また、インターネット上での動画を送る技術が発達したため、培養師がオンライン上で精子の動画を解析することが可能となり、将来のオンライン診療とも繋がっていく技術を開発した。
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