研究課題
基盤研究(C)
人工ヒト腹膜組織(AHPT)を用いて卵巣癌腹膜播種モデルを作製し、Carbonyl reductase 1 (CR1) DNA-デンドリマー複合体導入による腹膜播種初期動態の変化から、CR1による遺伝子治療効果の機序を明らかにした。癌細胞は穿孔を形成しながら中皮層に侵入し、中皮間・中皮下で増殖し集塊を形成した。24時間後にはリンパ管侵襲がみられ、48時間後には癌細胞が集塊を形成しながら組織深部に浸潤していた。CR1DNA導入により、AHPT上の癌細胞増殖が有意に抑制され、ネクローシスの誘導を示す結果を得た。CR1導入による増殖抑制とネクローシス誘導を通した卵巣癌腹膜播種抑制効果が実証された。
卵巣癌患者へ応用するために行った3次元ヒト人工腹膜を用いた研究において、卵巣癌細胞を播種させCBR1 DNA/デンドリマー複合体を添加すると、24時間後から癌細胞の接着・増殖・中皮層への浸潤が有意に抑制された。これはマウス生体内での播種巣にCBR1 DNA/デンドリマー複合体を投与した場合と同様の動態であった。この結果はCBR1 DNA/デンドリマー複合体のヒト卵巣癌治療への応用ができるものと大いに期待される。
すべて 2020 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 4件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件)
Molecular Biology Reports
巻: 46 号: 5 ページ: 4685-4697
10.1007/s11033-019-04788-6
Nutrients
巻: 11 号: 2 ページ: 433-433
10.3390/nu11020433
International Journal of Urology
巻: 25 号: 9 ページ: 817-824
10.1111/iju.13732
Int J Gynecol Cancer
巻: 印刷中 号: 4 ページ: 657-665
10.1097/igc.0000000000001167
Basic and Clinical Andrology
巻: 28 号: 1 ページ: 1-1
10.1186/s12610-018-0066-2
Reprod Med Biol
巻: 17 号: 1 ページ: 29-35
10.1002/rmb2.12062
Oncol Lett
巻: 13 号: 6 ページ: 4933-4938
10.3892/ol.2017.6095
120006576906
British Journal of Cancer
巻: 117 号: 5 ページ: 717-724
10.1038/bjc.2017.228