研究課題/領域番号 |
17K11271
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小原 久典 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (30598818)
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研究分担者 |
塩沢 丹里 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20235493)
宮本 強 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (70418721)
鹿島 大靖 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (70464089)
小野 元紀 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (10816432)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Lipocalin2 / 卵巣子宮内膜症性嚢胞 / 卵巣明細胞癌 / 酸化ストレス耐性 / CD44 / CD133 / 酸化ストレス / 抗酸化物質 / 卵巣癌 / 明細胞癌 / NRF2 / CD44 variant / がん幹細胞マーカー / 婦人科腫瘍学 |
研究成果の概要 |
我々はこれまで、卵巣明細胞癌(CCC)細胞において、鉄運搬タンパクLipocalin2(LCN2)が、酸化ストレス耐性に作用することを示してきた。そこで本研究ではそのメカニズム解明を目的とした。shRNAによるLCN2発現抑制(KD)により細胞内抗酸化物質グルタチオン(GSH)濃度、癌幹細胞マーカーCD44v8-10、CD133発現は低下するが、その効果は合成LCN2タンパク(sLCN2)添加により相殺された。網羅的遺伝子発現解析によりLCN2-KDで発現が細胞間で共通して低下する8遺伝子を見出した。これらの因子がLCN2による酸化ストレス耐性に関与している可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣子宮内膜症性嚢胞(OEM)患者の増加に伴い、OEM関連の悪性腫瘍の頻度も増加している。我が国ではOEM由来の癌の多くはCCCであり、抗癌剤などの治療抵抗性であるといった問題が存在する。強い酸化ストレス環境下にあるOCM内で、発癌に至ったCCCは細胞生存のために酸化ストレス耐性を獲得していると考えられ、我々の見出したLCN2はCCC細胞の酸化ストレス耐性に係わることが考えられた。酸化ストレス耐性機序は、抗癌剤投与下での細胞生存機序に関連する可能性が高く、治療標的となる可能性が考えられるため、LCN2による酸化ストレス耐性機序を解明することは大きな意義があると考えられる。
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