研究課題/領域番号 |
17K11282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
八木 裕史 九州大学, 医学研究院, 助教 (70623552)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | GPCR / シグナル伝達 / 卵巣癌 / 上皮間葉転換 / Gタンパク / EMT / 癌 / 転移 |
研究成果の概要 |
Gタンパク共役受容体(GPCR)を介したシグナル伝達経路は癌の進展において重要な役割を果たしており、GPCRシグナルの制御には三量体Gタンパクの発現レベルや遺伝子異常が深く関与している。本研究では、三量体GタンパクのひとつであるGa13の卵巣癌の進展における役割について解析を行った。卵巣癌細胞において高発現したGa13は、Hippoシグナル経路の中心的分子であるLATS1のリン酸化、それに伴うタンパク分解を促進し、その結果、細胞の悪性形質獲得(上皮間葉転換)を誘導することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の治療薬の約35%がGPCRを標的としているが、それらの治療薬が標的としているのは、GPCR全体の約15%に過ぎない。また、ヒト癌組織で発現を認めるGPCRのうち140種以上についてはリガンド分子やその機能が不明であり、興味深いことにそれらの多くはGa13とcouplingすることが報告されている。シグナル選択的なGPCRアンタゴニストや、GPCRシグナルを間接的に阻害するアロステリックタンパクなど、新たなコンセプトに基づく治療薬が開発されつつある現状を考慮すると、本研究の成果が癌に対する新たな治療法の開発につながることが期待でき、社会的意義は大きいものと考えられる。
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