研究課題/領域番号 |
17K11317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
小池 卓二 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (10282097)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 蝸牛モデル / 基底板振 / 有毛細胞 / 電気生理モデル / 機械‐電気変換機構 / 基底板振動 / METチャネル / イオン流動 / 医療・福祉 / 数理工学 |
研究成果の概要 |
ヒト蝸牛構造を有限要素法によりモデル化するとともに,鋭敏な聴力の実現に深く関与しているものと思われる外有毛細胞(OHC)の振動増幅機構を定式化した.定式化には,OHCの働きに起因する音響現象である歪成分耳音響放射(DPOAE)の非侵襲計測を行い,得られた結果を参考とした.さらに内有毛細胞の電気生理モデルを作成し,有限要素モデルと組み合わせることによって,蝸牛における機械-電気変換機構を再現した.正常耳モデル構築後に,各種耳疾患の疾病状態のモデルを作成し,その発症メカニズムを推定した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蝸牛内の基底板の変形に伴う非線形性や,基底板とリンパ液の連成振動,および各感覚細胞の働きを考慮したモデルはこれまでになく,計測的手法では困難であった蝸牛の音受容プロセスを明らかにするとともに,内耳疾患の発生機序を推定した.これらの結果は,聴覚器の構造・機能のさらなる理解に資するとともに,臨床における蝸牛疾患の診断や治療法の開発に貢献するものである.また,蝸牛全体の動きや感覚細胞の働きを可視化できたため,聴覚器の音受容メカニズムの理解を促す教育目的でも非常に有用と考えられる.
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