研究課題
基盤研究(C)
離島における疫学データの解析によって加齢性難聴と認知機能の低下に相関があることを示した。また、認知機能低下に関連するとされるApoE遺伝性多型の解析を加え、ApoE遺伝子は難聴には関与せず、認知機能と関連することが示された。また補聴器装用による認知機能低下抑制が可能か前向き登録研究を開始した。登録時のデータを横断的に解析したところ、補聴器装用1年以上の群は1年未満の群と比較して、年齢に違いはなく、難聴は高度であるにも関わらず、認知機能は同等であった。さらに、QOLは高く、補聴器装用は認知機能維持とともにQOL維持に関与している可能性が示唆された。
超高齢社会における認知機能低下予防は喫緊の課題である。本研究によって加齢性難聴が認知機能に影響することを報告した。この結果をもとに補聴器装用による認知機能低下が予防できるか前向き研究を開始し、横断的データ解析では、補聴器装用は認知機能維持やQOL維持に関与していることが示唆される結果がでている。縦断的解析の継続で、補聴器装用が認知機能に与える影響を明らかにすることが期待され、社会的意義は大きい。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Otology&Neurotology
巻: 40 号: 10 ページ: 1263-1267
10.1097/mao.0000000000002415