研究課題/領域番号 |
17K11323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
工 穣 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (70312501)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 人工内耳 / ステロイド溶出 / 残存聴力 / 遺伝子発現 / デキサメタゾン / 残存聴力活用型人工内耳 / 遺伝子 / ステロイド |
研究成果の概要 |
モルモット蝸牛内へ通常電極およびデキサメタゾン溶出電極を挿入後の蝸牛内遺伝子発現パターンを解析し、ステロイド持続投与の効果を検討した。蝸牛内への通常電極挿入後には、電極挿入による蝸牛構造損傷や有毛細胞などの神経伝達障害が生じ、それに伴って炎症性サイトカインなど様々な遺伝子の発現変化を生じていた。しかしデキサメタゾン溶出電極を用いることで、遺伝子発現変化が抑制され、特にTNF-αやIL-1βなどの神経細胞障害性を持つ炎症性サイトカインの発現が抑制されていたため、蝸牛内の有毛細胞などを保護する効果があると考えられた。 マウスを用いた長期電極留置による蝸牛内の機能的、形態的検討実験は中止となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
残存聴力活用型人工内耳では、人工内耳電極挿入後の残存聴力は良好に保存される例が多いが、中には長期的経過観察で徐々に失われるケースもみられる。 ステロイド溶出電極を用いることで、炎症抑制のみならず蝸牛内線維化、基底板の振動障害、有毛細胞やラセン神経節細胞の活動障害が抑制できれば、人工内耳電極挿入後の長期の機能温存に有効であり、ひいては長期に残存聴力を維持して人工内耳を有効に使うことができる。
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