研究課題/領域番号 |
17K11458
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
井上 俊洋 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (00317025)
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研究分担者 |
谷原 秀信 熊本大学, 病院, 病院長 (60217148)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 線維化 / メカノストレス / 結膜 / 緑内障 / メカニカルストレス / Hippoシグナル / ベルテポルフィン |
研究成果の概要 |
結膜線維化におけるメカノストレスの影響はこれまで明らかではなかった。結膜線維芽細胞のTGF-β2刺激によりメカノストレス伝達因子であるYAPとTAZが誘導された。α-SMA、細胞外マトリックスはYAPノックダウンで抑制されたが、CCN family抑制にはYAP、TAZのダブルノックダウンを要した。FGF-2や柔らかい基質は、α-SMA発現を抑制し相加効果をみとめたが、YAP/TAZには影響を与えなかった。以上から、YAP/TAZは結膜線維芽細胞の線維化に必須だが、FGF-2や柔らかい基質は各々独立して線維化を抑制し、YAP/TAZの影響しない条件でもその効果を発揮しうることが初めてわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障は日本人失明原因第一位であることから、その治療成績改善は社会的な意義が大きい。緑内障の術後成績は結膜の線維化によって大きく修飾される。肝臓や腎臓などにおいてメカノストレスは組織の線維化に深く関与していることが分かっているにも関わらず、結膜におけるその影響は未解明の部分が多かった。本研究によって、結膜におけるメカノストレスに関与する分子メカニズムを明らかにできたことで、YAP/TAZなど手術治療成績改善のためのターゲット分子候補が同定された。このことは緑内障術後病態を明らかにできたことに加え、これらの因子をターゲットにした創薬に応用し、臨床医学に貢献することが可能であると考えられる。
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