研究課題/領域番号 |
17K11581
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
救急医学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
伊関 憲 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70332921)
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研究分担者 |
後藤 薫 山形大学, 医学部, 教授 (30234975)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肝障害 / 肝星細胞 / 線維化 / 四塩化炭素 / PKCδ / 肝星胞線維化 / 脂質代謝酵素 / 放射線障害 / グリオーシス / 低酸素脳症 / 中毒 |
研究成果の概要 |
癌抑制蛋白p53とTGFβのシグナル経路が、情報伝達制御蛋白ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)によってどのように制御されるかを解析した。X線照射実験において、ゼータ型DGK-KOマウスでは、野生型と比較し脾臓においてp53の著しいタンパク発現誘導が観察され、生存率が有意に低いことが明らかとなった。また四塩化炭素投与による中毒性肝障害モデル実験において、アルファ型DGK-KOマウスでは肝星細胞活性化の指標であるα-SMA陽性細胞が増加し、smad2を介するTGFβのシグナルが活性化することが判明した。以上より、DGKファミリーは種々の病態と密接に関連する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
交通外傷や心血管障害等による脳障害ならびに中毒性肝障害は、救急診療において日常遭遇する重要症例である。本研究では、これらの病態における組織・細胞レベルの応答メカニズム解明に向けた基礎科学的アプローチを行うものである。物理的な損傷や低酸素障害には、p53が関与する。また中毒性肝障害は、線維化を介した肝硬変の原因となるが、TGFβ経路が重要な役割を果たす。本研究は、申請者らのグループが長年取り組んできた細胞内情報伝達制御因子ジアシルグリセロールキナーゼが、これらの病態制御に関与することを明らかにしたものであり、障害の軽減と回復の促進を目指した臨床応用の一助となる。
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