研究課題
基盤研究(C)
骨芽細胞が辿る運命過程を遺伝子発現の変化から追い求め,運命決定の鍵となる制御機構を見出すことを目的として,個々の骨芽細胞からトランスクリプトームを取得した。機械学習による解析から,骨芽細胞の不均一性を見出すとともに,骨芽細胞から幼若骨細胞への分化に伴う遺伝子発現プロファイルを明らかにした。また,幹細胞・前駆細胞の性質を保持または再獲得したと考えられる骨芽細胞を見出した。以上の結果から,骨芽細胞の不均一性は,骨芽細胞の機能と発生運命の多様性の根底にあるものと示唆された。
本研究により明らかとなった「骨芽細胞の分化に伴う遺伝子発現プロファイル」は,骨芽細胞の次なる運命を決定する制御機構の解明に向けた分子基盤となる。近年,遺伝子の発現をコントロールできる小分子化合物が見出され,転写制御からアプローチする創薬が注目されている。同様の原理に基づき,「骨芽細胞の運命を制御することにより骨代謝を改善し,骨形成を促進できる」と考えている。本研究により得られた知見が,骨の再生および骨関連疾患への臨床応用を見越したゲノム創薬や分子標的療法への足がかりとなる。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 4件)
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