研究課題/領域番号 |
17K11619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
仙波 伊知郎 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (60145505)
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研究分担者 |
嶋 香織 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (10343526)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔前癌病変 / 病理診断 / 免疫染色 / 前癌病変 / 口腔粘膜 / 口腔粘膜前癌病変 / 上皮内癌 / 上皮性異形成 / 免疫染色パタン / 病理診断基準 / 病理組織診断 |
研究成果の概要 |
口腔粘膜前癌病変の病理組織診断に有用な免疫染色マーカーとその異型発現パタンを明らかにするため、200例の前癌病変各型(上皮肥厚、軽度異形成、高度異形成、上皮内癌)を検索し、各病型の判別を多変量解析で分析した。 正常発現パタンに部位差は認めなかった。Ki-67の異型発現パタンの出現頻度は4分類の各病変に対応して異なって認められ、Ki-67とTP53は高度異形成と上皮内癌で高頻度に重層化がみられた。多項ロジステック回帰分析では上皮肥厚と上皮内癌の的中精度は高く、各病型間の2項ロジステック回帰分析ではどの病型間でもKi-67とTP53が有意であり、免疫染色を病理診断に用いる有用性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌は、比較的頻度は少なく稀少癌に分類されるが、生命維持や生活の基盤となる口腔顎顔面の機能を障害するため、単なる生命予後に留まらず、早期発見と早期治療によるQOLの維持が求められており、その治療の基盤には正確な病理診断を欠かす事が出来ない。 今回の研究で用い、検証できた免疫染色マーカーは、HE染色による形態診断だけでは判別が困難な口腔粘膜前癌病変の病理診断を、より正確に、また、診断者間のばらつきを少なくすることに寄与できる事が判った。この事は、口腔癌の早期病変の同定による早期診断と早期治療の開始に結びつくと共に、手術断端の評価に基づく術後治療の根拠を明確にし、予後の改善に寄与できる。
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