研究課題/領域番号 |
17K11623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 実 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (40187133)
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研究分担者 |
石河 太知 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (10569247)
下山 佑 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (90453331)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | AID / Streptococcus anginosus / bacterial infection / carcinogenesis / S. anginosus / アミノアシルt-RNA ligase / 生理活性 / 生物発癌 / 口腔癌 / 感染発癌 / 生理活性物質 / クローニング / タンパク質発現 / 細菌 / 歯学 |
研究成果の概要 |
正常ヒト歯肉上皮細胞をS. anginosus SAAで刺激するとmRNAレベルでのAID異所性発現が認められた.さらにSAAの連続刺激によりAIDタンパク質の異所性発現も認められた.ウエスタンブロット,LC MS/MSによりSAAを同定したところTyrosine-tRNA synthetaseと同定された.リコンビナントSAAを用いてJ774.1を刺激した結果,S. anginosus菌体より精製したSAA同様,誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS),TNFαのmRNA発現誘導が認められた.SAAにより歯肉上皮細胞でNF-κBの活性化が認められ,その阻害剤によりAID発現が抑制された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線,化学物質およびウイルス感染という発癌因子に比べ,細菌感染による発癌研究の歴史は浅い.これまでは感染によって過剰に産生される活性酸素や一酸化窒素などの分子によるDNAへの傷害が発癌要因の中心と考えられてきた.本研究により,S.anginosus感染により遺伝子を直接変異させる能力のある酵素“AID”の発現,動態が明らかとなり,生物発癌発症機序の研究領域へ波及効果が期待できる.さらに,口腔癌予防ワクチンとしてのS. anginosusのSAAを用いた粘膜ワクチンやAID活性化阻害剤による口腔癌治療薬の開発につながることも期待される.
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