研究課題/領域番号 |
17K11626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
天野 修 明海大学, 歯学部, 教授 (60193025)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 鰓弓軟骨 / 低酸素 / 脂肪酸結合タンパク質 / セプトクラスト / 破軟骨細胞 / メッケル軟骨 / 軟骨吸収 / 細胞死 |
研究成果の概要 |
マウス胎児の第1鰓弓軟骨であるMeckel軟骨では、初期では軟骨中心部に低酸素誘導因子であるHIF-1αの発現が認められる一方、軟骨膜に近い部位には認められなかった。低酸素環境下での培養胎仔下顎は対照群と比較して小さく、軟骨細胞の分化と肥大化が抑制された。また、肥大軟骨細胞の出現と同時に、骨膜下に表皮型脂肪酸結合タンパク質(E-FABP)を発現するセプトクラストが出現して未石灰化軟骨基質を吸収することが明らかになった。セプトクラストは骨芽細胞様の破軟骨細胞と局在と役割を分担し、Meckel軟骨の出生前の消失に寄与することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎児下顎のメッケル軟骨はもともとは下顎骨の原基であったが、哺乳類以降は新たな下顎骨の出現により一部を除いて不要となり、大部分は出生前に消失する。しかしその遺残は生後の下顎骨や顎顔面の異常を来すことから、出生前までの急速な消失が正常な顎顔面形態形成には必要である。今課題の実施により、長管骨の軟骨内骨化に見られるセプトクラストがメッケル軟骨の吸収面に出現して、破骨細胞と役割分担をしながら急速な軟骨吸収を行うことを明らかにした。また、吸収開始に必要な軟骨細胞の肥大化には、低酸素環境で誘導される因子の発現が関与しており,無血管組織である軟骨特有の細胞分化、吸収開始機構をもつことが強く示唆された。
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