研究課題
基盤研究(C)
本研究は骨や歯周組織の再生に有効な光硬化型スキャホールドを開発することを目的としている。1.リン酸化した可視光硬化型ゼラチンにpoly(ethylene glycol)diacrylate (PEGDA)を添加し光増感剤としてローズベンガルを使用した結果硬化することが確認された。2.リン酸化した可視光硬化型ラチンにS.mutansを播種し、細菌増殖状態について観察を行った。その結果、5日経過した時点でゼラチン上に細菌のコロニーがあることが確認された。3.可視光硬化型ゼラチンに含有されるエンドトキシン量は51.6EU/mLであった。
本研究は直接覆髄・断髄、さらには歯髄再生、根尖性歯周炎や歯周病により破壊・吸収された骨や歯周組織の再生に有効な光硬化型スキャホールドを開発することを目的としている。スキャホールドには材料の安定性が求められているが、その一方で創傷治癒までに速やかに消失する必要があるという相反する特性を実現する必要がある。本研究結果より、可視光硬化型ゼラチンをリン酸化したリン酸化ゼラチンはPEGDAを添加することで硬化することが確認された。リン酸化することにより硬組織との接着性が増すことが期待され、従来よりも可視光硬化型ゼラチンの用途が広がることが期待される。
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