研究課題
基盤研究(C)
われわれは実際に臨床展開が可能な歯数制御の分子メカニズムに着目した分子標的治療による歯の再生研究に取り組んできた。CebpβとRunx2のダブル遺伝子改変マウスの表現型の解析を行った。Cebpβが、エナメル上皮幹細胞のステムネスの維持や、上皮間葉転換が過剰歯の形成に関わることをin vivoで明らかにした。エナメル上皮幹細胞様株mHAT9d細胞を用いたin vitro実験系においても、同様の結果を得ることが出来た。更に、ヒトにおける過剰歯形成に対する歯原性上皮幹細胞の関与について検討し、歯原性上皮幹細胞は,第3歯堤が原因ではない場合の過剰歯形成に関与する可能性が示唆された。
歯の再生に関する研究は、これまで組織工学的な手法を用いた方法が数多く報告されてきたが、コストや安全性等の問題で、臨床応用まで至っていない。そのため、われわれは実際に臨床展開が可能な歯数制御の分子メカニズムに着目した分子標的治療による歯の再生研究に取り組んだ。将来的には国内に3000万人以上とされる欠損歯患者を対象にエナメル上皮幹細胞にCEBP/βの分子標的薬を局所投与することにより歯を再生する治療法を確立する。本研究が実用化されれば、歯科医療の抜本的改革に貢献できることに大きな意義があると考える。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 6件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) 産業財産権 (2件)
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