研究課題/領域番号 |
17K11867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
上野 尚雄 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (90450832)
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研究分担者 |
上園 保仁 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (20213340)
杉本 昌弘 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任教授 (30458963)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 薬剤関連顎骨壊死 / 口腔粘膜園 / メタボローム / 口腔支持医療 / 口腔粘膜炎 / がん / がん支持医療 / 口腔合併症 / がん口腔合併症 |
研究成果の概要 |
頭頸部がん放射線治療を受ける患者の唾液メタボロームの経時的変化から、ヒスチジンとチロシンが放射線性粘膜炎が軽度のグループで放射根治療開始前から有意に高値で検出され、一方ガンマアミノ酪酸と2-アミノ酪酸の前処理濃度は、粘膜炎が重度のグループで高かった。これらの代謝産物が頭頸部がん放射線治療による口腔粘膜炎の重症度に関連し、その重症度を予測に有用である可能性が示唆された。 薬剤関連顎骨壊死を発症した患者群の唾液中濃度において、スクリーニング群・バリデーション群ともに、ヒポタウリンが有意な上昇を示した。本物質が薬剤関連顎骨壊死の発症患者に特異的な物質の候補である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん治療中の航空粘膜炎や薬剤関連顎骨壊死などの有害事象は、未だ対応に苦慮する病態である。本研究により、唾液中の特異的代謝産物が頭頸部がん放射線治療による口腔粘膜炎の重症度の予測に有用である可能性、またが薬剤関連顎骨壊死の「なりやすさ」や「起こり始め」の把握に有用である可能性が示唆された。これにより、口腔粘膜炎・薬剤関連顎骨壊死の病態の解明・新たな予防法や治療法の開発に貢献できる可能性がある。また発症や重症化のリスクを事前に把握できるバイオマーカーとして活用できれば、患者個々人の持つリスクに合わせた適切な、テーラーメイドな支持医療の提供に貢献できると考える。
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