研究課題
基盤研究(C)
ラット頭蓋骨に、歯髄幹細胞を浸潤させたシート状のコラーゲンスポンジ(typeⅠコラーゲン)を充填し、先の研究で開発したZn-Tiフレームワークで被覆した。コントロールは、生理食塩液を浸潤させたコラーゲンスポンジをZn-Tiフレームワークで被覆した。移植後4週に試料を摘出し、骨の再生を組織学的に評価した。その結果、移植後4週の時点では、両群間の骨形成能に統計学的有意差は認められなかった。したがって、本研究においては、骨形成における促進因子は細胞成分よりフレームワークから徐放した亜鉛イオンの方が優位なのではないかと考えに至り、今後はZn-Tiフレームワークと人工骨による基礎実験に方向転換する。
本研究は、Zn-Tiフレームワークから亜鉛イオンを徐放することにより、歯髄幹細胞に持続的にシグナルを提供し、骨芽細胞分への分化を促進させ、顎骨を再生するという画期的な治療法である。本療法の開発は、事故や腫瘍などで顎骨を失った中途障害者や日本人の平均寿命の延伸に伴い、健康な期間(健康寿命)だけではなく不健康な期間(不健康寿命)も延びることが予想される現在、高齢者にも身体的、経済的に負担の少ない医療として提供できるものと考える。
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