研究課題/領域番号 |
17K11915
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
大渡 凡人 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80194322)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心電図再分極過程 / アドレナリン / フェリプレシン / 高齢者 / 局所麻酔薬 / 致死的不整脈 / TdP / 心電図 / QT / 全身疾患 / 循環器 / 偶発症 / 歯科治療 |
研究成果の概要 |
有病高齢者歯科治療に多い循環器系偶発症を防ぐには、そのメカニズムを明らかにする必要がある。局所麻酔薬含有の血管収縮薬は重要な原因とされるが、両者の関連は未だに不明である。 そこで、アドレナリン(AD)ならびにフェリプレシン(FP)含有局所麻酔薬が、有病高齢者の血圧、脈拍数に及ぼす影響と、不整脈発生で重要な心電図再分極過程に及ぼす影響について厳密な方法を用いて検討した。 その結果、FPはADよりも血圧を有意に上昇させ、心拍数はADがFPよりも上昇した。また、ADはQTcを延長させたが、FP群は短縮する傾向を示した。以上より、高血圧患者にはADが、不整脈患者にはFPが望ましいことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果は、「有病高齢者の安心安全な歯科治療を実現するための循環器系偶発症の予測システム」のkeyとなる局所麻酔薬選択における有力な指標となるものである.すなわち、アドレナリン添加局所麻酔薬使用は心拍数上昇により心筋虚血ならびにTdPリスクを高めるために頻脈性不整脈患者には望ましくなく、フェリプレシンは、TdPリスクを上昇させず、心筋虚血リスクも低いが、血圧は上昇させる可能性が高いため、高血圧患者には望ましくないといえる。ますます増加する有病高齢者の安全・安心な歯科治療における安全な局所麻酔薬の選択を可能にするという点で社会的にも学術的にも大きな意義がある.
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