研究課題/領域番号 |
17K11924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
土屋 博紀 朝日大学, その他部局等, 名誉教授 (30131113)
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研究分担者 |
溝上 真樹 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (10231614)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 麻酔薬 / 薬理学的多様性 / キラル / 生体膜 / 膜脂質二重層 / コレステロール / 機序的膜相互作用 / 立体特異性 / 相互作用 / 薬物識別 / 異性体識別 |
研究成果の概要 |
全身麻酔薬や局所麻酔薬は、本来の麻酔効果に加えて様々な活性を有し、その強度も薬物構造によって著しく異なる。しかし、立体特異性すら示す薬理学的多様性は、受容体やイオンチャネルに対する作用だけでは説明できない。そこで、生体膜の化学構造識別能に着目し、薬物と疑似生体膜との相互作用を一連の実験で解析し、麻酔薬の膜作用に関する機序的背景と臨床的意義を考察した。 その結果、麻酔薬や麻酔補助薬はコレステロールを含むキラルなリン脂質膜と相互作用し、立体構造に依存して膜流動性を修飾することを見出した。さらに、生体膜との相互作用に基づく機序を鎮痛薬や抗炎症薬などへも適用し、新しい薬理学的理論の構築を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身麻酔薬、局所麻酔薬ならびに麻酔補助薬が有する本来の臨床効果に加えて抗酸化、抗菌、抗血小板、抗腫瘍などの様々な活性に関し、新規の薬理学的作用機序を提唱することができた。したがって、本研究成果に基づき、従来とは異なる機序的視点から、麻酔薬だけでなく麻酔関連薬の有用・有害作用を考察・予測できるとともに、多様な薬理活性の有効利用により適した薬物を選択できる可能性もある。さらに、機序的膜相互作用の構想は、麻酔薬以外の薬物にも広く拡張できると期待される。
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