研究課題/領域番号 |
17K11962
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
新里 法子 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (10508104)
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研究分担者 |
海原 康孝 大垣女子短期大学, その他部局等, 教授 (60274106)
櫻井 薫 広島大学, 病院(歯), 助教 (90794793)
香西 克之 広島大学, 医系科学研究科(歯), 名誉教授 (10178212)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 児童虐待 / 一時保護所 / 齲蝕 / 生活習慣 / 医療ネグレクト / 歯科保健行動 / 早期発見 / 一時保護施設 / 児童相談所 |
研究成果の概要 |
一時保護所入所児童は,すべての年齢群において,入所理由(虐待の有無)に関わらず未処置歯率が高く,歯科保健行動や保護者の養育態度に差は認められなかった。またすべての年齢群でむし歯リスクテスト値が悪いほど,小学生で歯垢付着が多いほど,幼児で保護者の養育態度が悪く仕上げみがきの回数が少ないほど,未処置歯率が高かった。入所児童の「身辺面での保護者の養育態度」は「やや悪い」と「悪い」で約6割を占めた。入所児童は 「発達障害ありと診断済」が18%,「発達障害の可能性あり」が20%で, 合わせて約4割を占め, 児童の養育困難さが一時保護所への入所につながっている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回,一時保護所入所児童の生活習慣や歯科保健行動に入所理由による違いがみられなかったことから,入所児童の保護者の養育能力不足と同時に,これらの小児への積極的な歯科的介入の必要性が示唆された。また,入所理由(虐待の有無)より養育環境の良悪の方が齲蝕罹患との関連性が高かったことから,高い齲蝕罹患がmaltreatmentの指標となることが示唆された。さらに,入所児童の約4割に発達障害の診断あるいはその可能性があることが明らかとなり,入所児童の保護者の養育能力不足と同時に,これらの小児を養育する親の困難さに気づき,早期に支援する社会的な仕組みづくりの必要性が示唆された。
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