研究課題/領域番号 |
17K12022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
川戸 貴行 日本大学, 歯学部, 教授 (50386075)
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研究分担者 |
前野 正夫 日本大学, 歯学部, 特任教授 (60147618)
中井 久美子 日本大学, 歯学部, 助教 (50736725)
田中 秀樹 日本大学, 歯学部, 准教授 (90434076)
森田 十誉子 公益財団法人ライオン歯科衛生研究所(研究部研究開発室), 研究部研究開発室, 主任研究員 (00597247)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯周病 / 肥満 / メタボリックシンドローム / 脂肪細胞 / 血管新生因子 / 高血圧 / 高血糖 / 細胞外基質タンパク |
研究成果の概要 |
横断研究では非肥満群と肥満群に歯周病と高血圧,高血糖,脂質異常の重複保有との関連を認め,縦断研究では肥満群にのみ歯周病とこれらの重複発症が関連した。歯周病は非肥満型メタボと関連するが因果関係は肥満が影響すると考えられた。細胞研究では,炎症性サイトカインは成熟脂肪細胞のコラゲナーゼと未成熟脂肪細胞のコラゲナーゼ阻害因子の発現を抑制した。血管新生因子の発現は,未成熟脂肪細胞への炎症性サイトカイン刺激で増加し,成熟脂肪細胞への刺激で減少した。炎症性サイトカインは成熟脂肪細胞のコラーゲン代謝と血管形成を抑制して組織の陳宮化を、未成熟脂肪細胞ではこれらを促進して組織の肥大化を誘導する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動脈硬化性疾患のリスクの重複陽性化と歯周病の関連性は肥満者に認められ,リスク別では,肥満者では高血糖,非肥満者では高血圧の陽性化が歯周病と関連する可能性が示唆された。動脈硬化性疾患のリスクの改善には,各リスクの状況に加えて歯周病と肥満の有無についても考慮する必要があると考えられた。炎症性サイトカインは,成熟脂肪細胞の細胞外基質代謝と血管新生の調節因子の発現を抑制して脂肪組織の陳宮化を,未成熟脂肪細胞ではこれらを促進して脂肪蓄積を誘導する可能性が示唆された。炎症性サイトカインは,脂肪組織の肥大化過程の初期と後期にそれぞれ異なる形で,動脈硬化性疾患のリスクにつながる変化もたらすと考えられた。
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