研究課題/領域番号 |
17K12050
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山添 淳一 九州大学, 歯学研究院, 講師 (30452717)
|
研究分担者 |
重村 憲徳 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40336079)
和田 尚久 九州大学, 大学病院, 教授 (60380466)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 味覚異常 / 周術期口腔管理 / 抗癌剤 / 冷温療法 / 老年歯科 / 老年歯学 / 周術期口腔機能管理 / 味覚障害 / 抗がん剤 / 抗癌剤治療 / 神経応答 / 味質特異性 / 味覚受容体 / 癌 / 生理学 |
研究成果の概要 |
味覚に影響が出る抗がん剤の投与量について知見を得た。抗がん剤のドセタキセル、シスプラチン、5-FU、それぞれの抗腫瘍作用を示す量の1.5倍程度を正常マウスに投与し、マウスの味蕾細胞を免疫染色することで、味細胞数の明らかな減少を認めた。対応法として抗癌剤投与前に口腔内を氷で冷やす冷温療法をマウスを用いた動物実験を行った。冷温療法を施した群で味蕾細胞の増加を認めた。氷水で舌を局所的に冷却することにより、毛細血管の収縮が収縮し、薬剤の舌への流入を減少させ、味細胞に対する異悪剤の影響を減少させることに成功した。また、マウスへの氷水の投与時間と味細胞の減少数は負の相関があることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
味覚障害は人生を送る上でのqualityを低下させ、時には食事が傷んでいることに気づかないことや食欲不振を招き低栄養状態になるなどの危険を伴うことがある。癌が身近な疾患になる中、抗癌剤治療は目覚ましい進歩を遂げており、進行癌の患者の寿命を延ばし、抗癌剤治療を続けながら生活を送る患者が増えているが、一方で、味覚障害でQOLの低下に苦しんでいる患者も増えている。本研究では味覚障害の病態解明し、その知見をもとに、高齢者患者の癌治療中のQOL低下予防のため、冷温療法が効果的であることを示すことができた。さらに、QOL維持だけでなく、癌治療そのものの質の向上につながると考える。
|