研究課題/領域番号 |
17K12391
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生涯発達看護学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
来生 奈巳子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 (30316054)
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研究分担者 |
岡光 基子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (20285448)
矢郷 哲志 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 助教 (00778243)
大久保 功子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20194102)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 小児看護 / 倫理的課題 / 入院している子ども / ナラティブ / 子どもの権利 / 倫理的実践 / アドボケーター / 看護倫理 |
研究成果の概要 |
本研究では、小児領域における倫理的実践の構造を明らかにするために看護師へのナラティブ・インタビューを行った。その結果、看護師は入院している子どもが「理不尽な制限」と「治療に伴う不必要な不安と恐怖と苦痛」に晒されていることを倫理的課題と捉えており、これらに対して子どもの尊厳を守るために子どもの発達段階や個々の状況に合った入院環境となるよう調整し、子どもの力を大人に伝えて、子どもの力が発揮できる環境を作り出していたことが明らかとなった。 これらの結果から、小児領域の看護師が入院している子どもの倫理的課題を理解し、真に子どもの人権を尊重するための看護実践を学ぶための教育プログラムを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児医療の臨床において今も子どもの権利が保障されていないのは、日常生活とかけ離れた入院環境に適応することを医療者が子どもに強いているためであり、また、親と子、医療者と患者の関係において弱者である子どもよりも大人の意思が優先されやすいためであることを明らかにした。 そのため、子どもの日常生活と入院環境の乖離を小さくし、どんなに小さい子どもであっても、同じ一人の人間として対等に捉え、物事を理解し困難を乗り越える力を持っていると信じることが、子どもの人権を尊重することにつながる。これが広く理解されれば小児医療において子どもの権利が侵害される状況を減じることができ、社会的、学術的意義は大きい。
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