研究課題/領域番号 |
17K12640
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
情報学基礎理論
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研究機関 | 三重大学 (2019-2021) 大阪大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
河内 亮周 三重大学, 工学研究科, 教授 (00397035)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 秘匿計算 / コミットメントスキーム / 耐量子計算機暗号 / 通信複雑度 / 乱数複雑度 / 秘密計算 / 秘密同時通信 / 条件付き秘密開示 / 秘密同時通信プロトコル / 条件付き秘密開示プロトコル / 符号ベース公開鍵暗号 / 通信計算量 / 事前共有乱数長 / 確率解析 / 乱択符号化 / 秘匿計算プロトコル / 耐量子安全性 / 情報理論的安全性 / 暗号文の準同型演算 / 誤り訂正符号ベース暗号 / ブール型有限ダイナミカルシステム / 難読化器 / 確率的論理回路 / 汎用標本器 / 階層型IDベース公開鍵暗号 / 暗号理論 / 計算モデル |
研究成果の概要 |
本研究では計算プロセスが内在する暗号化技術に親和性の高い計算モデルを解析し,効率的でかつ高機能な暗号プロトコル設計へ応用することを目的に研究を進めた.研究成果として,行列ベクトル積に人為ノイズを乗せる計算モデルにおける公開鍵暗号のエラー解析技術や同モデル上での公開鍵暗号の代数的性質を利用して参加者の持つデータのプライバシーを保護しながら計算を行う秘匿計算,さらに同モデル上でのコミットメントスキームという電子封筒,等の技術の開発を行い,その幅広い応用を示した.さらにその研究で得た知見でより高度な安全性を達成しつつ通信回数が一度だけの高効率の秘匿計算プロトコルの計算資源の解析技術を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で主に用いたモデルは人為ノイズを加えられた行列ベクトル積という従来の暗号理論で広く用いられてきた整数論に基づくものと異なる数学的構造を持っている.この構造は今後暗号プロトコルの脅威となる量子計算機の攻撃に対する耐性を持ちながら単純で高速な計算が期待できる特徴を持っており,量子計算機の脅威が顕在化する将来の情報通信における安全な情報セキュリティ技術の確立に資する成果であると言える.
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