研究課題/領域番号 |
17K12646
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数理情報学
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研究機関 | 東京工業大学 (2020-2022) 首都大学東京 (2018-2019) 国立情報学研究所 (2017) |
研究代表者 |
澄田 範奈 東京工業大学, 情報理工学院, 講師 (10761356)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ロバスト最適化 / 密グラフ / 確率的解 / オンラインマッチング / 線形相補性問題 / 公平割当 / 線形計画問題 / アルゴリズム / マトロイド / 組合せ最適化 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,組合せ的制約をもつ線形システムを解くアルゴリズムの構築と理論解析である.2022年度では,研究課題に関連して,以下の成果を得た.共通するのは,線形計画問題の最適解を利用しているという点である. まず,密グラフを検出する問題において確率的な解(部分グラフに対する確率分布)を求める問題を扱った.時系列データなどの複数レイヤーをもつネットワークにおいて,どのレイヤーでも共通して密である部分を検出する問題は計算量的に難しいことが知られている.それでも何らかの解を求める必要があるときに用いる手段のひとつは,確率的な解を利用することである.本研究では,線形計画問題を用いて確率的な解を求めるアルゴリズムを提案した.この確率的な解は,効率的に計算できる「ネットワークの密っぽさ」の指標として用いることができる.この結果は国際会議WSDM2023で発表済みである. また,2018年度に行ったロバスト組合せ最適化問題に対する近似アルゴリズムの改良を行った.改良には,2019年度に行った公平割当問題のアルゴリズム設計手法を用いる.具体的には,線形計画問題に対する楕円体法と組合せ最適化問題の近似アルゴリズムを組み合わせることで,以前の研究で与えたアルゴリズムよりも良い理論保証をもつアルゴリズムを得られた.これらの結果は英文論文誌に投稿中である. 他にも,エージェントに割り当て可能な財の集合に制約がある場合などの公平割当に関する研究を行い,国際会議で発表予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画と照らし合わせると計画通りではないが,研究課題と関連して様々な結果を得ているため.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き,公平割当問題や関連する問題について研究を進め,論文投稿を行う.
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