研究課題/領域番号 |
17K12825
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
泉 雄大 広島大学, 放射光科学研究センター, 助教 (20595772)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | DNA損傷応答 / ヒストン / 円二色性 / 翻訳後修飾 / 放射光 / 放射線生物学 / DNA損傷 |
研究成果の概要 |
DNA損傷修復過程でヒストンH3タンパク質に施される翻訳後修飾である4あるいは9番目のリジン残基のトリメチル化によりH3の構造が変化することを放射光円二色性分光により初めて明らかにした。また、メチル化により誘起される構造変化は、メチル化された残基近傍だけでなく、分子全体で生じていることが予測された。これらの結果は、DNA損傷に誘起されたヒストンの構造変化が、修復過程における翻訳後修飾によって生じたものであるという作業仮説を支持するものであると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DNA損傷修復機構を理解する上で重要な要因の一つである修飾されたヒストンタンパク質の構造は未解明の部分が多い。本研究は、メチル化によりヒストンタンパク質H3全体の構造が変化し得ることを初めて示した。修飾によって生じるヒストンの構造変化過程を解明することは、DNA損傷修復機構の全容解明に寄与すると期待され、本研究はその端緒を開いたと考えられる。またこれらの成果は、将来的に、ヒストンの修飾を人工的に制御することで抗がん作用などの薬効を得るエピジェネティック薬の開発にもつながると期待される。
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