研究課題/領域番号 |
17K12826
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
木村 栄輝 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, JSPS特別研究員 (90710054)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | イメージング解析 / アリール炭化水素受容体 / ニューロン / 脳 / ダイオキシン / マウス / 蛍光免疫染色法 / 内分泌かく乱化学物質 |
研究成果の概要 |
本研究では、マウス脳を用いてダイオキシンの受容体であるアリール炭化水素受容体(AhR)の発現をイメージング解析により調べ、青斑核を構成するニューロンにてAhRが発現していることを明らかにした。また、ダイオキシンの曝露をうけたマウスについて青斑核ニューロンのAhR核内移行量を解析した結果、溶媒を投与したマウスと比べて核移行量の有意な増加が認められた。さらに、AhRの活性化体を発現したニューロンでは微細形態の異常が観察された。本研究結果より、ニューロンにおけるAhR発現とダイオキシン投与による核移行量の増加、そしてAhRの過剰な活性化が神経回路構造に影響を及ぼす可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ダイオキシンの受容体として機能するAhRを発現している細胞集団を同定することは、ダイオキシン毒性メカニズムを解明する上で必須となるが、これまで脳におけるAhRの発現を組織学的に捉え、ダイオキシン依存的なAhRの核移行量を定量的に解析した研究はほぼ皆無であった。本研究では、マウス脳の組織切片を用いてAhRを発現しているニューロンを同定したこと、そしてイメージング解析の利点を活かしてAhRの細胞内分布パターンを定量的に調べることに成功した点に学術的意義がある。今後はダイオキシン以外の化学物質曝露影響の解明においてもイメージング解析を活用し、毒性メカニズムに迫る研究を発展させていきたい。
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