研究課題/領域番号 |
17K12833
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境技術・環境負荷低減
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
家田 曜世 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 研究員 (40761078)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 環境モニタリング / ノンターゲット分析 / 精密質量分析 / 有機ハロゲン化合物 / ソフトイオン化 / 環境化学 |
研究成果の概要 |
日々増え続ける化学物質の情報を正確に把握するためには、環境分析において網羅的に情報を得ることが重要である。本研究では、環境試料ノンターゲット分析における有機ハロゲン化合物の同定力向上のため、従来のイオン化法より高感度かつ高選択的に分子イオン検出が可能な不活性ガスを用いたソフトイオン化法の開発を行った。標準物質を用いた検討では、イオン源温度を低く設定し、試薬ガスにアルゴンを用いた時に、高塩素化合物の分子イオンを最も高感度かつ高選択的に検出できることが明らかとなった。確立した条件でハウスダスト粗抽出液を測定した結果、本手法は、従来法よりも多くの有機ハロゲン化合物を検出することが可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、包括的な化学物質計測の構築を目指した要素研究の一つである。本研究により有機ハロゲン化合物分子イオンの高感度かつ高選択的な検出が実現したことで、環境試料ノンターゲット分析における同定力が向上し、これまでのターゲット分析では見落としていた環境汚染の実態把握が可能になる。また本手法と従来法を併用することにより、環境試料ノンターゲット分析の実用化が促進され、国内外での化学物質管理における実践的な利用の可能性が高まると考えられる。さらに本手法は付加イオンが生成せず分子イオンの判別が容易であるため、未知化合物の同定にも有用である。よって、環境化学研究における新たな知見が得られるものと期待される。
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