研究課題/領域番号 |
17K12878
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
衣・住生活学
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研究機関 | 活水女子大学 (2020-2022) 福島大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
稲田 文 活水女子大学, 健康生活学部, 講師 (80705400)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 吸着 / 分子間相互作用 / 有機化合物 / 繊維 / 高分子 / ポリアミノ酸 / ナイロン / ポリマーフィルム |
研究成果の概要 |
「高分子と低分子の分子間相互作用」は科学の諸現象を考察する際に基本的な概念であるが、複雑な因子が多く、研究は極めて少ない。そこで、単純化した分子間相互作用のモデルとして、高分子素材に対する有機化合物の吸着現象に着目し、各種高分子材料の吸着傾向から識別の可能性を検討した。(1)種々の天然・化学繊維が固有の有機化合物の吸着特性を示す事がわかった。(2)各種ポリアミノ酸の分子構造と有機化合物の相互作用の違いが吸着傾向に反映した。(3)フィルム(PE、PVC、PVDC)に対する吸着傾向は、ファン・デル・ワールス力の違いが支配的であるが、フィルムと有機化合物間の電子配列による影響もあることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
吸着は、臭い、汚れ、空気の清浄化など、私たちの生活に深く関わる現象である。しかし、その本質は、未だに理解されていない。現象が複雑で、すぐに、壁に当たるような領域である。活性炭や木材や竹材の炭化材料が不特定に物質を吸着する事は知られる。しかし、繊維の種類による吸着の違いや、繊維の利用による浄化材料設計に関する研究例は国内外には見られない。そこで、本研究の実施によって、「①吸着現象についての分子構造レベルでの解釈」「②吸着の違いによる素材の新しい鑑別法の提案により、高額な機器を使わない鑑別が可能」となることは社会的意義があると思われる。
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