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孤食と加齢の関係を探る:社会的食事の頻度が認知機能に及ぼす効果に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K12918
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 食生活学
研究機関名古屋大学

研究代表者

中田 龍三郎  名古屋大学, 情報学研究科, 特任講師 (50517076)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード共食 / 孤食 / 食認知 / 高齢者 / おいしさ / QOL / 社会的促進 / 社会的な食 / 鏡 / QOL(quality of life) / NIRS
研究成果の概要

自己を見ながらの試食で食事がおいしくなる効果をより詳細に検討した。その結果主要な発見として以下の4点の知見を得た。
(1)高齢者において日常の孤食経験の違いによらずこの効果は生じた。そのため食生活習慣の違いは現象に影響を与えないと考えられ、応用的側面への貢献がより強く期待される。(2)倒立の静止画では効果が減じられた。このことより、刺激情報よりも共食している感覚が効果が生じるためには重要であると示唆される。(3)プローブ法を用いた事象関連電位の計測より、実際に他者と共食する際と同様に共食対象に対して注意が高まっていることが示唆された。(4)自己ではなく他者の映像でもこの効果は生じた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

人間社会の従来のスタイルである共食は少子高齢化が進む日本において急速に失われている。特に高齢者の孤食は心身の健康に問題を生じさせることが指摘されている。共食することで孤食よりも食事をおいしく感じ、食事量も増加することが知られているが、申請者は自己の画像を見ることで実際には孤食であるのに共食のようにおいしさを感じる現象を発見した。この現象についてより詳細に検討したところ、日常的に孤食している高齢者でも効果があること、リアルな他者との共食と同様の心理的プロセスが働いていること、他者の映像でも効果があることを確認した。この現象を応用側面に利用することで高齢者の食のQOLの改善が期待できる。

報告書

(4件)
  • 2019 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2018 実施状況報告書
  • 2017 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2019 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 社会的な存在-他者-をプロジェクションする2019

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎・川合伸幸
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 26 ページ: 86-97

    • NAID

      130007699972

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 食行動に影響をあたえる社会的情報を検討した最近の認知科学的研究の紹介2019

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 26 ページ: 184-189

    • NAID

      130007699935

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] The "social" facilitation of eating without the presence of others: Self-reflection on eating makes food taste better and people eat more2017

    • 著者名/発表者名
      R. Nakata & N. Kawai
    • 雑誌名

      Physiology & Behavior

      巻: 179 ページ: 23-29

    • DOI

      10.1016/j.physbeh.2017.05.022

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 食事の社会的促進に関する研究: 他人が食事している映像は社会的促進を引き起こすが、他人が話をしている映像はひきおこさない2019

    • 著者名/発表者名
      郭セツ根・中田龍三郎・川合伸幸
    • 学会等名
      日本認知科学会第36回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 実環境に存在しない他者をプロジェクションする -他者が実在しなくても,プロジェクションによって社会的変化が生じる-2019

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      日本認知科学会第36回大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 鏡の前で食べるとおいしい2019

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      東京農業大学総合研究所おいしさ研究部会 「知」の集結と活用の場 おいしさ評価・プラットフォーム共同セミナー
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] こころで感じるおいしさの不思議2019

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      ifia, HFE JAPAN 2019 (国際食品素材/添加物展・会議・フードエキスポ)
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 自分の食事中の静止画を正立で見ると食事への注意が高まる-事象関連電位(P300)による検討-2018

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎・川合伸幸
    • 学会等名
      日本認知科学会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] 社会的シグナルとしての他者の「存在」の認知2018

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      日本心理学会第81回大会、小講演
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] 鏡の前で食べると、一人の食事でもおいしく感じる2018

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      日本心理学会第81回大会公募シンポジウム「実社会においてパフォーマンスを上昇させていくための社会的促進」
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 鏡の前で食べると、一人の食事でもおいしく感じるのはなぜか?2018

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      「食」に迫る情報学の最前線、2018年度名古屋大学情報学部・情報学研究科公開セミナー
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 高齢者の食事の質を高めるアプローチ-鏡の前で食べると、一人の食事でもおいしく感じる-2017

    • 著者名/発表者名
      中田龍三郎
    • 学会等名
      認定心理士の会 東海支部シンポジウム ”老年心理学の最前線-心理学が超高齢化社会にできること-
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [備考]

    • URL

      http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20170526_sis_1.pdf

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2017-04-28   更新日: 2021-02-19  

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