研究課題/領域番号 |
17K12961
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
一木 絵理 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (60633930)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射性炭素年代測定 / 沖積層 / 安定同位体比 / 貝塚 / 桜川低地 / オールコアボーリング / 珪藻分析 / 炭素・窒素同位体比 / 炭素・酸素安定同位体比 / 炭酸塩 / 考古学 / 環境変動 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,縄文時代の遺跡周辺の水域環境を時空間的に復原することである.遺跡出土貝類を用いた年代測定と酸素・炭素同位体比分析、遺跡周辺沖積層の層序と編年を明らかにする方法で研究を進めた。比較のため、現生貝類の安定同位体比分析も行った。その結果、土浦市内の遺跡出土資料を用いた放射性炭素年代値と海洋リザーバー効果、現生ヤマトシジミと貝塚出土貝類の安定同位体比について成果を蓄積することができた。特に現生ヤマトシジミの成長縞を利用した分析を行った結果では,酸素と炭素の安定同位体比の変動幅が大きいことが明らかとなった。また、市内桜川流域の沖積層の調査研究では、新しい見解を提示することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで測定例のなかった遺跡の年代が明らかになるとともに,縄文時代の霞ケ浦周辺の海洋リザーバー効果を検討し,地域補正値を算出することが可能となった。これにより日本各地の地域補正値に新たな結果を加えることができ,年代学や第四紀学に与える意義は大きい。また、桜川低地における沖積層研究では、かつて流れていた古鬼怒川の流路変遷とも大きく関わり、沖積層のスタンダードとして捉えられてきた奥東京湾の沖積層研究とは大きく異なる様相が明らかとなってきた。これらは、地質学や地形学、第四紀学に大きな成果をもたらすとともに、地下地質の基礎資料として強振動予測やインフラ建設の参考となる。
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