研究課題/領域番号 |
17K13017
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2020-2021) 山口大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
門脇 弘子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 産総研特別研究員 (30781330)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 超音波診断装置 / 血管抽出 / カラードプラ / 画像処理 / 血管弾性 / 圧力方程式 / 対流項 / 有限要素法 / 逆問題解析 / 超音波計測融合解析 / 圧力場 / 血液粘度 / 血管特性推定 / 弾性円筒シェル / 連成波動理論 / 波動特性 / 血管粘弾性 / 2次元弾性論 / シェルモデル / 計測融合解析 / 超音波計測 |
研究実績の概要 |
本研究は、動脈硬化の機序や進展を考える上で重要な情報である生体内の血管特性を再現するため、複雑な実血管の力学的挙動を表すモデルの定式化により、超音波計測融合解析による圧力と形状変形の情報を入力条件として血管特性を推定することを目的とした。令和3年度は、超音波計測融合解析システムの実用化に向けて、ヒト血流ドプラ速度の取得から数値解析に至るまでの情報処理システムの構築を実施した。 ヒト血流ドプラ速度の取得においては、超音波診断装置(CX-50, Philips)およびリニアプローブを用いて血流ドプラ速度を表すカラードプラ画像と血管組織を表すBモード画像を同時計測した。計測時間は約3秒間とし、取得したデータはDICOM形式で出力した。オープンソースの画像処理ソフトウェアであるImageJよりDICOMデータを読み込み、画像処理を施した。DICOMデータの輝度値に対する一次微分フィルタ・二値化・ノイズ処理を経て血管組織とカラードプラの領域を判別し、流体・固体情報およびドプラ速度情報を時系列のテキスト形式で出力した。出力したデータは自作のデータ処理用プログラムから読み込み、カラーバーで参照した輝度値をもとにドプラ速度を算出し、計測融合解析プログラムで扱うドプラ速度に合わせた流体・固体情報とドプラ速度が紐付いた形で時系列データを出力した。 20-40歳代の健常者4名に対して総頸動脈血流の超音波計測を実施し、前述の画像処理により血管領域抽出および血流ドプラ速度の算出を試みた。その結果、対象組織の性状により血管領域の抽出具合が異なることが明らかとなり、ImageJで目視によりドプラ速度と血管組織の境界が一致するよう輝度値の閾値を調整することで、高精度かつ簡便に形状抽出を行うことが可能となった。 これらの成果は、本研究の実用化に向けた情報処理方法の確立に資するものである。
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