研究課題/領域番号 |
17K13027
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
金 雅覽 筑波大学, 数理物質系, 研究員 (00794679)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ホウ素中性子捕獲療法 / BNCT / ドラッグデリバリーシステム / drug delivery system / 高分子ミセル / polymeric micelle / 放射線療法 / radiation therapy / DDS / 分子標的薬 / ホウ素中性子捕捉療法 / ナノバイオ / 金属キレート |
研究成果の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)はホウ素製剤と熱中性子の核反応を用いる放射線治療であり、ホウ素を腫瘍に集積させる一方、正常組織への拡散は抑える事が重要である。本研究では、ホウ素を有する高分子材料を基盤として、分子標的型の新しいナノ粒子を開発した。このナノ粒子は、動物実験において既存のホウ素製剤より極めて高い腫瘍集積率を示し、その結果、今までのBNCTに比べてわずか1%のホウ素投与量で、腫瘍の成長を効率的に抑制した。加速器を用いた安全性の高い技術が実用化し、BNCTの普及が急速に進むことが期待される中、本研究の成果は次世代ホウ素製剤の確立に大きく貢献できると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、人体に対しての影響が極めて小さいため、副作用が少ない究極の放射線療法として期待されているものの、原子炉を中性子線源としていたため、普及には至っていなかった。しかし近年、加速器を用いた安全性の高い技術が実用化しつつあり、これが実現すれば各県、各医療施設への普及が急速に進む。これに対してBNCT用の薬剤開発が非常に遅れているが、これはホウ素薬剤の体外排出が極めて速く、また腫瘍集積性が不十分であることが大きな問題である。本研究は、新しいBNCT製剤の開発によりこれらの問題点を克服し、BNCTがより安全な治療法として確立されることに大きく貢献できると期待される。
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