研究課題/領域番号 |
17K13033
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
重松 大輝 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (50775765)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | リン脂質二重膜 / 分子動力学シミュレーション / コレステロール / 破断 / 不安定性 / 細胞膜 / 指組構造相 / せん断流れ / 流体力学的不安定 / 指組相構造 / 生体工学 / 生体膜 |
研究成果の概要 |
赤血球膜を模したコレステロール含有リン脂質二重膜での,引張による相転移のメカニズムを分子動力学シミュレーションと自由エネルギーモデルを組み合わせることで明らかにした.これにより,細胞スケールで相転移を引き起こすための負荷の大きさを見積もり,赤血球膜の破れにくさとの関係について議論した.また,より細胞膜の組成に近い膜での孔形成の詳細を明らかにした.さらに,引張だけでなくせん断負荷での孔形成と膜破断に関しても,分子動力学シミュレーションと線形安定性解析を組み合わせることで,その詳細を明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,引張負荷を受けた時に,もともと二層構造であったリン脂質二重膜が一層構造である指組構造相へと相転移するメカニズムが明らかになり,細胞膜等でも同様の相転移が起きる可能性が示唆された.二層から一層への変化は膜面積が大きく増加するため,赤血球などの変形に対して破れにくい細胞の膜では,この相転移により膜が破れずに変形できる量が増えているのではないかと考えられた.細胞膜破断の理解が深化は,人工心臓やソノポレーションといった医療機器や治療法が細胞へ与える負荷を見積もり,軽減する上で重要な知見となると期待される.
|