研究課題/領域番号 |
17K13186
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
芝口 翼 金沢大学, GS教育系, 助教 (40785953)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 筋再生 / アイシング / 線維化 / 温熱刺激 / 筋損傷 |
研究成果の概要 |
本研究では、筋損傷後のアイシング(ICE)によって線維化が助長される機序、ならびにその負の影響を相殺し得る方策について検証を行った。筋損傷後のICEによってヒラメ筋と足底筋で異なる遺伝子発現応答が認められた。また、ICEと温熱刺激(HOT)を併用するとICEによるヒラメ筋の線維化の亢進は減弱され、その効果はHOTをより早期に開始した条件で大きかった(ただし、線維化の程度は損傷のみ場合と同等)。以上の結果から、筋損傷後のICEがもたらす生理作用は遅筋と速筋で異なること、ICEとHOTの併用はHOTの開始時期を早めることで線維化の程度を無処置の場合と同等のレベルまで抑制できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「アイシング処置が損傷した骨格筋の再生を妨げる」という発見は、従来のスポーツ医学の常識を覆すものであるが、そのメカニズムについては未だ明らかでない。本研究では、筋損傷に対するアイシング処置がその後の回復過程において遅筋と速筋の場合で異なる遺伝子発現応答を引き起こす可能性があること、ならびに筋損傷後のアイシング処置と温熱刺激の併用が温熱刺激の開始時期を早めることでアイシングによって促進する線維化を無処置の場合と同レベルまでは減弱できることが示唆された。これらの成果は、今後のアイシング処置の在り方の再考や、治癒期間の短縮や完治を目指した新たな方策を見出すための基礎資料になると考えられる。
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