研究課題/領域番号 |
17K13220
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金 仁求 京都大学, 複合原子力科学研究所, 研究員 (90784265)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 加齢性疾患 / 白内障 / 異性化 / 蛋白質異常凝集 / LC-MS/MS / 老化 / 異性化(D-アミノ酸) / 加齢性白内障 / 翻訳後修飾 / 水晶体 / D-アミノ酸 / 異常凝集 / 蛋白質 / D-amino acid |
研究成果の概要 |
白内障は、水晶体中の蛋白質の構造に変化が生じ、秩序構造が乱れ、凝集が進み→異常凝集化→不溶化することに起因する加齢性疾患である。本研究では、LC-MS/MSにより酸化、脱アミド化、異性化の迅速解析を行い問題を解決した。不溶性画分への移行段階である高分子量(HMW)画分中のβ-Cryの正常な会合体を形成しているnative状態のβ-Cry中のAsp残基の異性化率を比較した結果、10~80代の加齢性白内障水晶体中のHMW画分にはβ-Cryが存在し、そのβ(βB1)画分中Asp212残基の異性化が促進していた。Asp残基の異性化と蛋白質の凝集、不溶化との関連が強く考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白内障発症の原因は今もって未解明で、水晶体の蛋白質が異常凝集化するためであるという現象論にとどまっている。本研究の独創的な点は、加齢性白内障患者のアミノ酸の異性体部位を明らかにし、その迅速分析の開発を行ってきた点にある。これらの成果をもとにして、年齢別、疾患別の水晶体の分析を行うことにより、疾患の発症時期の予測、防御、治療への道を探ることができる。また、アルツハイマー病やパーキンソン病など他の加齢性疾患の原因蛋白質の分析にも応用できる。高齢化社会での医療費軽減に貢献することができると考えている。
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