研究課題/領域番号 |
17K13262
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 公益財団法人サントリー生命科学財団 |
研究代表者 |
藤川 紘樹 公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所・構造生命科学研究部, 研究員 (50755874)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖脂質 / 膜タンパク質 / 膜挿入 / シャペロン / グリコシル化 |
研究成果の概要 |
大腸菌の膜タンパク質を膜挿入する働きを持った糖脂質MPIaseの作用機構解明を目的に、3糖ピロリン脂質(mini-MPIase-3)をはじめとする各種類縁体の化学合成を行い、合成標品を用いた構造活性相関研究を行った。その結果、MPIaseの糖鎖部が膜タンパク質を捕捉し、タンパク質の凝集を抑制しながら、内膜へと導くという膜タンパク質の膜挿入機構を実証する事ができた。また、MPIaseの糖鎖部にシャペロン様活性がある事、GlcNAc6位のAc基・カルボキシ基・ピロリン酸が必須である事、MPIaseの膜へのアンカリングの必要性と膜の流動性を高める効果について明らかにする事ができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに糖脂質が膜タンパク質の膜挿入に関与しているという報告はなく、糖脂質の酵素・シャペロン様の新機能を示すことができた。糖鎖のシャペロン様活性は、タンパク質の凝集抑制(可溶化)剤の開発につながり、タンパク質凝集が引き金になるアルツハイマー病などの疾患の解決にも応用が期待される。また、膜タンパク質を膜挿入する合成分子を初めて創出できた事から、今後、無細胞タンパク質合成系を用いた膜タンパク質の再構成効率を高める分子が多く開発され、再構成の難しい膜タンパク質研究が推進されると期待される。
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