研究課題/領域番号 |
17K13287
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 香川大学 (2020-2021) 平安女学院大学 (2018-2019) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
二ツ山 達朗 香川大学, 経済学部, 准教授 (20795710)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | チュニジア / 北アフリカ / アラブの春 / イスラームの人類学 / 聖者廟崇敬 / モノの人類学 / 聖者廟をめぐる実践 / イスラームの聖者崇敬 / 「アラブの春」後の中東諸国 / 民衆のイスラーム / 中東地域研究 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、2011年の政変後のチュニジアにおける聖者廟の破壊と再建をめぐる事例を通じて、イスラーム過激派と穏健派ムスリムや世俗主義者の動態について考察することにある。 新型コロナウイルス感染症の影響などで、現地データの収集・分析を用いた考察には課題が残ったものの、聖者廟破壊の事例をイスラーム地域研究や宗教人類学の先行研究の議論において考察したことで、特に理論的な研究成果をもたらすことができた。聖者廟は、一部のイスラーム過激派によって破壊されたものの、それに関する実践は、多くのムスリムにとって神の言葉をモノや場所を通じて体感的に感得する宗教実践であり、その重要性が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、ムスリムの宗教実践におけるモノや場所の重要性を、政変後のチュニジアにおいて変化しつつある聖者廟をめぐる多様な思想や実践を通して考察したことにある。現代中東地域の動態についての解明、イスラームの多様性の理解の深化につながったことのみならず、一神教研究や宗教人類学分野においても、意義深い研究成果となったといえる。 本研究の社会的意義は、イスラーム過激派と、それに抗する穏健派ムスリムの動態や背景を理解することにより、チュニジアのみならず中東地域や欧州で行われている過激派による遺跡破壊やテロ行為の要因の分析と、その阻止につながり、同地域の安定化に寄与できることである。
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