研究課題/領域番号 |
17K13290
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
今野 泰三 中京大学, 教養教育研究院, 准教授 (90647835)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 宗教的シオニズム / グッシュ・エムニーム / 入植地問題 / パレスチナ/イスラエル / ハ・ミズラヒ / ハ・ポエル・ハ・ミズラヒ / パレスチナ問題 / ユダヤ教 / シオニズム運動 / イスラエル / パレスチナ / シオニズム / ヨルダン川西岸地区 / 中東地域 / 民族宗教派 / 占領 / 地域研究 / 平和学 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、占領地での宗教的シオニストの入植運動の権力基盤を、1967年戦争以前からの歴史的連続性の観点から明らかにすることにあった。本研究を通じ、次の3点を明らかにした。 第1に、宗教的シオニストの組織化において、文化的シオニズムがアンチテーゼとして重要な意味を持ったこと。第2に、宗教的シオニズムは確固たるイデオロギー的支柱を持った組織・共同体ではなく、状況対応性と多元性を特徴としてきたこと。第3に、宗教的シオニストの権力基盤は、イスラエル国家の入植政策と安全保障政策の中で強化されてきたこと。 これらの研究成果は、学会で発表する(計5回)とともに、単著1本と査読論文1本として公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、第1に、1967年戦争以降の占領地に限定された問題として扱われることが多いユダヤ人入植地の問題を、1967年戦争以前のシオニズム運動内の文化戦争と権力闘争、パレスチナの社会経済構造、英国の植民地経営戦略、イスラエルの入植・開発政策等と関連付けて考察してきた点にある。第2の意義は、上記の観点から考察を進め、宗教的シオニズムが状況対応的・多元的性格を持ち、ヨーロッパとパレスチナの各地域の文脈に強く規定されてきたことを明らかにした点にある。このように本研究は、パレスチナ問題との関連で注目されてきた宗教的シオニストの権力基盤の歴史的形成過程に関する基礎研究として高い意義を持つ。
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