研究課題/領域番号 |
17K13314
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 東洋大学 (2020) 東京大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
八幡 さくら 東洋大学, 国際哲学研究センター, 客員研究員 (80773556)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | シェリング / 芸術哲学 / 雰囲気 / 気分 / 風景画 / コッホ / 造形芸術アカデミー / 自然 / 美術館 / アカデミー / 造形芸術 / ドイツ観念論 / 芸術 / 芸術アカデミー / ロマン主義 / シュレーゲル / 風景 |
研究成果の概要 |
本研究は、ドイツ観念論の哲学者F・W・J・シェリングの芸術哲学の風景画論における雰囲気(気分)概念に着目し、その概念史の検証と同時代の風景画への影響の考察を行った。 1)シェリングの講義『芸術の哲学』における雰囲気概念がロマン主義の思想家A・W・シュレーゲルから受容されたものであることを両者の比較検討から明示した。2)シェリングのバイエルン王立造形芸術アカデミーでの芸術実践活動を調査し、芸術哲学の理論を適用して同時代のJ・A・コッホの風景画を評価していることを示した。 以上の研究により、シェリング芸術哲学が同時代の思想的な相互影響関係の中で創成され、同時代の芸術に深く関与していることを論証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は雰囲気概念とシェリングの芸術実践に着目した考察により、従来のシェリング哲学研究が明確に議論してこなかった、シェリング哲学全体における芸術哲学の重要性を呈示した。初期の芸術哲学と中期以降のシェリングの造形芸術アカデミーでの芸術実践活動とを繋ぐことで、シェリング芸術哲学と同時代の哲学および芸術との相互影響関係を明示した。シェリング芸術哲学の理論による作品の事例分析を行う本研究は、哲学と美学の両領域の橋渡しとなり、従来の研究よりも実証的かつ応用的である。本研究によって、シェリング芸術哲学の哲学史・美学史・美術史上の意義を再認識することができた。
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