研究課題/領域番号 |
17K13327
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
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研究機関 | 立教大学 (2018-2020) 東京大学 (2017) |
研究代表者 |
新居 洋子 立教大学, 文学部, 特別研究員(日本学術振興会) (10757280)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 中国をめぐる知 / 知の伝播・翻訳・再発信 / カトリック圏内外 / シノロジーとその外 / カトリック圏内外での中国情報の流通 / 上海徐家匯蔵書楼 / 中国をめぐる知の世界的流通 / 18~20世紀 / 在華カトリック宣教師 / 在華イエズス会士 / ヨーロッパ中国学 / 中国人イエズス会士 / 新旧論争 / 東西交渉史 / 中国哲学 / 思想 |
研究成果の概要 |
『北京の宣教師によるメモワール』全17巻は、17~18世紀ヨーロッパにおける人類と文明の起源をめぐる関心の高まりに呼応して出版された。その内容はほぼ同時期にロシア語やドイツ語に翻訳され、あるいはオランダ商館長を務めたティツィングの日本研究にも利用されており、また日本の植民地統治下の満洲でも満鉄奉天図書館に大きな期待をもって収蔵された。つまり『メモワール』はカトリック圏外でも中国をめぐる知の大きな源泉となったのである。 『メモワール』の発信した知は、さらに19世紀フランスに成立するシノロジーの基礎となっただけでなく、同時期フランス社会での道徳教育に取り入れられるなど、シノロジーの外でも継承された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『メモワール』の全体像および流通の研究を通して、そこに盛り込まれた中国をめぐる知が、ヨーロッパでの文明や社会をめぐる問題関心に深く関与しながら在華イエズス会士によって形成、発信されるだけでなく、空間的、言語的、時間的な枠組みを越えて広範に伝達され、また再翻訳、再発信されたことが分かった。この成果は、歴史や思想をめぐる従来の研究がおもに国や地域といった空間的単位、あるいは言語的単位、さらに近世や近代といった時間的単位によって縦割りされてきた、その有効性を否定するわけではないものの、知の形成や流通の実態がもつ、従来の分析単位で捉え尽くすことのできない側面を明らかにしたと考えている。
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