研究課題/領域番号 |
17K13343
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 関西学院大学 (2018-2020) 京都大学 (2017) |
研究代表者 |
森川 裕貫 関西学院大学, 文学部, 准教授 (50727120)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 五権憲法 / 孫文 / 中国近現代史 / 蒋介石 / 『新生命』 / 知識人 / 張仏泉 / 周仏海 / 東洋史 / 思想史 / 政治学 / 憲法学 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、孫文の五権憲法がどのような著述を参照して構想されたのか、そしてそのようにして構想された五権憲法が同時代および孫文の死後どのように解釈・評価されたのかを明らかにすることを目指したものである。五権憲法構想の際、孫文が複数の英文著述を参照したことは確実である。しかし、孫文自身の五権憲法に対する姿勢は実は一貫しておらず変化が見られる。そのためもあって、五権憲法は多種多様な解釈・評価を許すこととなり、孫文を尊崇していたはずの国民党内部においてすらも、統一見解は確立されていなかったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
孫文は五権憲法に関する著述を複数公表しているが、その内容は相互に矛盾する場合もあるような曖昧さを帯びていた。しかしながら、国民党政権時期(1928~1949年)、さらには戦後の台湾でなされた憲政をめぐる議論は、論者によって程度の差はあるものの、基本的にこの曖昧さを含み込んだ五権憲法を前提とするものである。当該時期を対象とする憲政に関する研究は、この十数年来盛んに実施されており、今後も継続することが期待されているが、五権憲法の曖昧さの内実とその解釈・評価を解明することを試みた本研究課題は、憲政に関する研究の推進と解明に資するものであると考えている。
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