研究課題/領域番号 |
17K13351
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
池原 舞 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 講師(任期付) (80710467)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アンタイル / デ・ステイル / 機械音楽 / ジョージ・アンタイル / 《バレエ・メカニック》 / プレイヤー・ピアノ / ジャズ / 美学 / 芸術学 |
研究成果の概要 |
本研究は、ジョージ・アンタイル(1900-59) の1920年代の活動に焦点を当て、当時の文化状況を踏まえたうえで、ニューヨーク公共図書館およびパウル・ザッハー財団に所蔵された一次資料から彼の芸術思想を掘り起こすことを試みた。アンタイルは、オランダで活動した造形芸術家グループ「デ・ステイル」の、とりわけピート・モンドリアン(1872-1944)の掲げた「新造形主義」における「抽象化」の手法にヒントを得ていた。サイレンやプロペラの導入は、一時的な機械音楽賛美の流行にのったものというよりも、数学的な次元や空間概念に沿って音楽を抽象化するためのアンタイル独自の表現手段だったのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、20世紀音楽の主要なトピックの多くと接点をもっていたにも関わらず、これまでほとんど明らかにされてこなかったアンタイルの1920年代の活動の思想的背景を、一次資料を用いて考察した。未来派以降の機械音楽時代の諸作曲家による諸作品はその奇抜性から類似思想をもつものとして捉えられがちだ。未来派の思想にはむしろ批判的で、デ・ステイルの造形化方法を演繹したアンタイルの芸術思想を明らかにした本研究は、両大戦間の前衛音楽再考に向けたケース・スタディとしても機能するだろう。
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