研究課題/領域番号 |
17K13358
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
田辺 理 創価大学, 付置研究所, 研究員 (40757209)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ガンダーラ / 植物文 / 葡萄唐草文 / アカンサス / ギリシア / ローマ / ガンダーラの仏教彫刻 / アカンサス文 / 葡萄唐草 / 花綱 / 木蔦 / ディオニューソス / バッカス |
研究成果の概要 |
申請者は国内外の博物館、美術館を巡り、ギリシア・ローマ美術とガンダーラの仏教彫刻に見られるガンダーラの仏教彫刻に表現された四種類の植物文-葡萄唐草文、木蔦文、アカンサス、花綱の図像を中心に資料収集し考察を行った。 その結果、この四種類の植物文の中でも、葡萄唐草文やアカンサス文については、地中海世界のギリシア・ローマ美術に由来し、これらの植物文は、ギリシア・ローマ美術においては、死者の来世における再生復活を象徴するが、その象徴的な意味が一部のガンダーラの仏教彫刻にも受容されている可能性が大きいことがわかった。その可能性の検証を仏教経典に記されている来世観や死後の再生復活の思想に照らして行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガンダーラの仏教彫刻に表現された植物文は、これまで内外の専門家によって、仏教的な意味がない単なる建築装飾であるから殆ど無視されてきた。これに対して、本研究は、従来の見解とは180度異なる新たな視点を加えて、植物文がもつ仏教的な意味を解明する、ガンダーラ仏教彫刻の研究史上初めての試みであった。 また、本研究はガンダーラの仏教彫刻の図像と、ギリシア・ローマ美術の図像とを比較し、仏教経典の記述からガンダーラの仏教彫刻の意味を解釈する点において、比較美術史を主体とし、インド学・仏教学、建築史学さらに東西文化交流史などの方法論や知見を統合した、新しい研究のモデルを提示することができたと考えられる。
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