研究課題/領域番号 |
17K13359
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
豊山 亜希 近畿大学, 国際学部, 准教授 (40511671)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | チェッティヤール / スリランカ / ミャンマー / タイル(マジョリカタイル) / 日本 / インド / 植民地 / 壁画 / タイル / 商家建築 / 和製マジョリカタイル / 植民地インド / 商人 / 建築 / 近代化 / 民族運動 / ナショナリズム |
研究成果の概要 |
本研究は、イギリスの植民地支配下にあった20世紀前半のインドにおいて、イギリスとの商業関係を通じて社会的影響力を高めた商業カーストの邸宅建築を飾る装飾壁画の主題および表現様式の変化を分析することによって、植民地インドにおけるカースト・アイデンティティやナショナリズムの意識がどのように形成・展開したのかを明らかにした。特に、南インド出身でスリランカやシンガポールなどで成功をおさめた商業集団チェッティヤールが、出身村においても進出先においても、出身地の伝統建築と植民地経済での成功を示す装飾品を組み合わせた独自の折衷様式を発達させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては、チェッティヤールが進出した社会のうち、ミャンマーとスリランカにおいて彼らが造営したヒンドゥー教寺院を調査するとともに、現地社会で多数派を占める上座仏教徒によって寄進された仏教寺院建築の調査をあわせて行い、その様式的類似点・相違点を分析することで、ナショナリズムの意識がどのように異なっていたのかを明らかにした。とりわけスリランカでは、この違いがのちに深刻な社会対立を生み出す前提となったと考えられるため、視覚文化を通した排他的な民族意識の醸成をどのように見定めることが可能であるか、研究成果を通して社会に訴えることができる。
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