研究課題/領域番号 |
17K13385
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 新潟大学 (2020-2021) 名古屋大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
畑 有紀 新潟大学, 日本酒学センター, 特任助教 (60768422)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 近世日本 / 食文化 / 文芸表現 / 草双紙 / 擬人化 / 料理 / 本草学 / 黄表紙 / 江戸時代後期 / 食文化史 / 近世文化史 / 近世文芸 / 料理書 / 本草書 |
研究成果の概要 |
本研究は江戸期の文芸、特に草双紙や浮世絵版画といった庶民向け文芸を題材とし、江戸期における「食」の文芸表現の様相を検討するものである。室町期以前はほとんど描かれることのなかった「食」がいかに江戸期に描かれるようになったのか、その文化的変遷を考察する。特に本研究では、料理書、本草書などを用いて、当時の人々の知識や認識に基づきこれらの文芸を読み直すことで、文芸に表現される「食」と現実の生活の中での「食」は同一視できないものであり、「食」を表象文化として再定義する必要性を論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
江戸期の「食」を描く文芸は従来、単なる滑稽文学・文芸と捉えられ、十分な検討がなされてこなかった。しかし本研究により、文芸中に描かれた「食」と実際の生活の中での「食」との間には相違があることを示し、「食」を表象文化として捉え直す必要性を提起できた。また、江戸文化がなぜこれほど「食」を表現したのか、江戸文化を「食」から研究する可能性を指摘するに至った。さらに、現在まで数多く遺されていながらもそれぞれ孤立した状態にある江戸期の「食」関係資料について、それらを有機的に結び付け行う食文化研究の方法論を提示した。
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