研究課題/領域番号 |
17K13390
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 上智大学 (2018-2020) 熊本県立大学 (2017) |
研究代表者 |
木村 洋 上智大学, 文学部, 准教授 (70613173)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 坪内逍遥 / 『小説神髄』 / 在野史学 / 田口卯吉 / 山路愛山 / 徳富蘇峰 / 文明史 / 文学史 / フランソワ・ギゾー / 福沢諭吉 / 北村透谷 / 星野天知 / 高山樗牛 / 自然主義 / 志賀重昂 / 川崎紫山 / 『世界百傑伝』 / 『文学界』 |
研究成果の概要 |
坪内逍遥は『小説神髄』で「世態人情」という題材の価値を強調した。しかし「世態人情」を重視したのは坪内逍遥などの実作者たちだけではない。注目したいのは、明治中期の歴史叙述という文脈のなかで、英雄や為政者の公的な事蹟だけではなく、その内面や私生活、あるいは人民達の経験をも記録していかなければならないという意識が生まれることである。そのような歴史研究と文学の関連を本研究は明らかにする。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の研究では、二葉亭四迷や尾崎紅葉のような実作者に焦点を当てて明治時代の文学状況を把握するのが通例である。しかし実作者という範疇に収まらない者たち、硬派言論人、在野歴史家、宗教家といった非文学者たちも明治文学史のなかで無視できない役割を担っていた。現に国木田独歩の日記には、田口卯吉、竹越与三郎、志賀重昂、内村鑑三などの名前が繰り返し登場する。こうした日記の記述に対応する、文学者と非文学者の言説が交錯し合いながら新たな文学状況が築かれていく様子を本研究は明確に描き出した。
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