研究課題/領域番号 |
17K13391
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 東京成徳大学 |
研究代表者 |
森下 達 東京成徳大学, 人文学部, 助教 (00775695)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | マンガ / 手塚治虫 / 児童文学 / 石ノ森章太郎 / 児童文化 / 赤本 / ベトナム戦争 / 手塚治虫 / 少年倶楽部 / 海外児童文学 |
研究成果の概要 |
描き出される物語に着目することで、戦後マンガが戦前の児童文化との間にいかなる連続性と画期性を有しているのかを見出すことができた。戦前・戦中期の時点で、海外児童文学の影響を受けつつ、孤児を主人公に据えた作品は広がりを持ち得ていた。こうしたモチーフを生かしながら、手塚治虫による戦後の赤本マンガ作品では、時間経過に伴う登場人物の内面的な変化に焦点化するプロットが実現された。この種の物語性は、月刊少年誌や週刊少年マンガ雑誌を中心とする戦後のマンガ文化にも受け継がれる。そこでは、キャラクターの葛藤と結びつける形で社会問題の作中への導入が図られ、所与のものとしての善対悪という枠組みの問い直しも試みられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
戦後マンガがその表現を整えていくにあたり、児童文学や映画といった他の表現領域や、社会的環境とどのように関わっていったのかということは、いまだ十分に論じられてはいない。こういった視点を内包しつつ、戦前・戦中期の児童文化と戦後マンガとの連続性と画期性を分析している点に、本研究の学術的意義がある。
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