研究課題/領域番号 |
17K13392
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 鹿児島国際大学 (2018-2020) 学習院大学 (2017) |
研究代表者 |
武藤 那賀子 鹿児島国際大学, 国際文化学部, 講師 (40759495)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 源氏物語 / 榊原本 / 書写本 / 鎌倉時代 / 室町時代 / 中院通茂 / 書誌学 / 物語学 / 榊原本源氏物語 / 古本系 / 榊原本『源氏物語』 / 本文研究 / 古本系本文 / 鎌倉中期-後期 / 藤袴巻 |
研究成果の概要 |
報告者は、国文学研究資料館に2013年に所蔵された榊原本『源氏物語』全16帖(桐壺・夕顔・紅葉賀・葵・賢木・蓬生・関屋・絵合・若菜下・柏木・横笛・匂兵部卿・東屋・浮舟・手習・夢浮橋)と、その僚帖である学習院大学所蔵の「藤袴」帖を調査の対象とした。中でもとくに、「藤袴」帖は、榊原本『源氏物語』の経歴を知るにあたり重要な資料である。 本研究において、「藤袴」帖の題簽が中院通茂によって書かれたことがまず間違いないことがわかった。また、三条西実隆によって書写された「桐壺」帖は、三条西家旧蔵である日本大学所蔵の「桐壺」帖と比較することによって、書写状況が明確になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
池田亀鑑、そして国文学研究資料館によって研究された榊原本を、学習院本「藤袴」巻から捉えなおすことで、その書写年代、54帖一揃えが崩れた時期を明確にすることができるという点が独創的である。 現在、『源氏物語』の本文研究では、鎌倉期に書写された『源氏物語』に焦点が合わせられているが、そこに16帖しかない榊原本は入っていない。榊原本の本文は、三条西家本、肖柏本などに近く、新編日本古典文学全集『源氏物語』の底本である大島本からは遠い。本研究を行なうことによって、『源氏物語』の本文研究をする上で、無視してはいけない鎌倉期書写の『源氏物語』の1つとしての榊原本の価値を明確にできた。
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