研究課題/領域番号 |
17K13400
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 京都精華大学 |
研究代表者 |
西野 厚志 京都精華大学, 人文学部, 講師 (00608937)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 谷崎潤一郎 / 日本近代文学 / 源氏物語 / 古典受容 / 検閲 / 占領期 / 自筆原稿 / 占領期検閲 / 出版史 / 映画 / 検閲制度 / 表現の自由 / 内閲 |
研究成果の概要 |
谷崎の没後50年を機に、『谷崎潤一郎全集』(全二六巻、二〇一五~一七、中央公論新社)が刊行された。谷崎全集編集に関わった際に、小説の執筆に用いられた原資料と自筆原稿(『潤一郎訳源氏物語』(1939~41)、『細雪』(1943~48)、『A夫人の手紙』(1946/1950))を調査した。本研究では、小説の生成過程と谷崎の書き換えと素材に施された虚構化の効果を分析し、戦中の時代状況や検閲制度と戦後のそれらが交錯する様相を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
谷崎潤一郎の半世紀にもわたる創作活動の特質は、日本が近代化してゆくなかで経験した様々な同時代現象(文化・社会・政治、検閲制度などの権力機構)を詳細に描き出した点にある。近年、新全集刊行やメディアでの特集、回顧展や国際会議の開催など国内外の関心が集まるなど再評価の機運が高まるいま、谷崎の残した草稿類(自筆原稿・書簡など)を調査と発掘に基づいて作品の生成過程や創作のメカニズムを探る本研究は、谷崎潤一郎の芸術表現が持つ社会的意義を明らかにするとともに、現在私たちがの直面している諸問題を考察・解決することに寄与するであろう。
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